菌と病気 ~なぜ、ねずみが人の生活を汚染するのか~


ねずみが媒介する菌や病気は、具体的には以下のようなものがあげられます。

猫を飼っているからといって、ねずみと無縁ということはありません。実際、飼い猫がどこからかねずみを咥えて、ご主人様にこれ見よがしに連れてくるっていうことがありますよね。愛猫もやるじゃないかなんて言っていられません。

ねずみやもぐらなど、鳥などの動物には、たくさんの病原菌や寄生虫を保有しています。噛み付いた猫を媒介に人間に感染する恐れもありますので十分にご注意ください。

ねずみが1匹でも生息していることがわかったのなら、専門のネズミ業者に駆除してもらったほうが安心です。

・サルモネラ属菌

サルモネラ菌の食中毒は、ねずみやゴキブリ、ときに鶏卵が媒介するといわれていて、種類は数千もあり、そのほとんどが中毒症状を起します。このサルモネラ菌は食品の原材料にも寄生します。そのため、一度に多数の被害が発生してしまう場合もあるのです。症状は、発熱や嘔吐や下痢、重症の場合には死亡するケースもあります。

・ツツガムシ病

ダニの一種であるツツガムシが持っている病気です。山や森などを訪れた人に付着したり、ネズミに寄生し、その体液を吸います。一週間から二週間高い熱が続き、激しい頭痛や腰痛。赤い発疹が体にできるの症状があります。治療が遅れると意識不明となり、発症から3週間程度で死にいたる場合もあります。致死率が高く、早急な治療が必要とされます。

・レプトスピラ症

ドブネズミが主な感染源だとされています。菌はドブネズミの尿から排出され、汚染された土や水から人へと皮膚感染します。この菌の危険な点は、水の中であっても死なないことです。ですから、川遊びなどのレジャーによる集団感染の例も報告されています。感染すると高い熱や筋肉痛、黄疸などが出ます。ときとして無症状の場合もあります。現在の日本では、その感染は低下していますが、室内などの限られた場所にねずみが発生している場合は危険なことから、入念な消毒など注意が必要です。

・鼠咬症(そこうしょう)

ストレプトバチルスや鼠咬症スピリルム、モニリフォルミスなどの病原菌を持ったネズミに噛まれると発症します。噛まれてから7日から10日ほどで傷跡が赤く腫れ上がり、体中に暗紅色の発疹が現れます。高熱、頭痛、関節痛が数週間繰り返される場合もあり、特に関節痛は耐えられないほどの痛みを伴うといわれています。

ペスト

クマネズミに寄生するノミの体内にいるペスト菌が引き起こす病気です。ノミに刺されてから一週間くらいの潜伏期間をおいて発病します。高熱が続き、目まい、虚脱状態に陥り、皮膚が乾いて黒紫色の大きな斑点が浮かんできます。このような症状から「黒死病」との別名があります。1926年以降、日本国内ではペスト患者は発生していませんが、海外ではまだ注意が必要です。

・ワイル病

土の中などにいるスピロヘータ病原菌が傷口から体内へ侵入することで発症します。ねずみの尿の中には、特にこの病原菌がたくさんいるといわれており、感染した場合は4日から10日ほどの潜伏期間を経て高い熱を出します。強い黄疸の症状があり、筋肉痛はたいへん激しいものになります。重症者のケースでは死亡という報告もありますが、現在の日本では沖縄県での事例があるだけで他からの感染報告はありません。ただし、海外では発症がおさまっているわけではありません。

・ハンタウイルス感染症

ハンタウイルスによる感染症の一つ。現在、日本では見られない疾患ですが、宿主であるねずみの海外からの流入も考えられ、警鐘が鳴らされています。感染後の潜伏期間は一般的には2週間。発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、嘔吐、下痢などを伴い、急激な呼吸不全にいたります。この感染症の恐いところは、比較的に近年発見されたばかりのウイルスが原因で起こるため、有効な治療法が未だ確立されていない点です。そのため治療は単なる呼吸管理のみを基本として行われます。

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