ネコとネズミの関係


人類の天敵は? と聞かれてもすぐには答えられない人がほとんどだと思います。現在の生態系で、はっきりと人類の天敵として確立されている生物はいません。しいてあげるならウイルスや細菌が最も天敵に近いと言えるでしょうか。

一方、ねずみの天敵はと言うとどうでしょう。これは数え切れないほどたくさんいます。哺乳類ではキツネ・タヌキ・イタチなど、鳥類ではワシ・タカ・フクロウ、爬虫類ではヘビなど、この他にも非常に多くの捕食者がいます。ねずみの繁殖能力の凄まじさは、これらに対抗する術だとも考えられます。

そして、ねずみの天敵として忘れてはならないのがネコです。昔からねずみよけとして飼われていましたが、現代におけるねずみの天敵の効果には、どんな可能性があるのでしょうか。

そもそもネコが人間に飼われるようになったきっかけも、ねずみだったと言われています。山中で捕食していたヤマネコが、獲物であるねずみを追って人間の穀物貯蔵庫にも現れるようになったのです。穀物には目もくれず、人間にとっては食害をもたらすねずみだけを捕ることから、人間とネコ、双方の利害が一致して家畜化が進んだもの考えられています。

私の田舎では、四匹のネコが飼われていましたが、その中でねずみ捕りの才能を発揮したのは一匹のみでした。母親がアビシニアンの雑種で、たいへん賢く、犬のように散歩をすることのできるネコで、子ネコの頃にはトンボを捕り始め、ほどなくねずみを捕るようになりました。このネコは子どもを産みましたが、その子は母ネコの才能は受け継がなかったようで、全くねずみを捕ることができませんでした。

わが家のネコように、ねずみの天敵としてのネコの効果は単体による差が激しく、けっして確実なものではないようです。うちのネコが過去に捕まえていた生き物を思い出してみると、中心としていたのはクマネズミ、スズメなど。その他に、ドブネズミとハトをそれぞれ一度ずつ捕まえたことがあります。単体にもよりますが、ほとんどのネコが小型のねずみか、せいぜい大型のねずみの幼獣を捕まえる程度であるとされています。

ねずみを捕るネコかどうかは、実際に飼ってみないとはっきりわかりません。ただ、ねずみ捕りが上手なネコの場合は、ねずみよけとしての効果は発揮できるのではないかと私は思います。これは自分の体験なのですが、昔、うちの田舎ではネコを飼っていました。そのネコが死んだあと、納屋でちょっとしたパニックが起こったのです。ねずみの大発生です! それまで飼っていたネコが駆除してくれていたのが、天敵がいなくなったとたんに飛躍的に数を増やしたのです。その後、たくさんのカゴ式ねずみ捕りをしかけ、数はもとにもどりましたが、ねずみ捕りの上手なネコのありがたさをしみじみ感じた出来事でした。

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